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歯科衛生士

歯科診療における看護師としての仕事

歯科衛生士は、歯科診療の現場における看護師的な存在となる仕事です。
歯科衛生士は就業に国家資格の取得が必須となっている医療専門職で、歯科医院に勤務をして歯科医師の指示のもと補助的な行為を行っていきます。

看護師は医師の指示のもと一定の医療行為を単独で行うことが認められていますが、歯科衛生士も歯科医師が行うことが認められている診療行為の一部を単独で行うことができます。

具体的には「虫歯や歯周病などの予防処置(歯石の除去など)」「歯科医師の診療補助行為」「歯科保健指導(歯磨きの指導など)」です。

歯科衛生士と近い仕事に「歯科助手」がありますが、こちらは就業の際に何らかの医療資格が求められるわけではありません。

そのため歯科助手の業務は院内や治療に使用する器具類の清掃、事務作業全般、その他診療所運営に必要な業務全般にとどまります。

歯科医院において歯科助手が歯科医師の診療に立ち会ったり、診療補助行為を行うことは禁止されています。
ですので歯科衛生士の資格を取得することで歯科医院内において幅広く診療に関わる行為を行っていくことができます。

資格取得のためには専門課程のある学校で実習を含むカリキュラムを修了し、年に一回の国家試験を受験します。
国家試験の合格率は約96%とかなり高いので、比較的取得しやすい資格と言えます。

安定的なニーズが見込める仕事です

歯科衛生士として全国で就業している人数は10万3180人とされています(2010年度調査)。
その内訳はほぼ100%が女性であり、今後も歯科衛生士資格取得者の多くは女性が占めていくことが予想されます。

一般的な歯科医院においては歯科医師1人に対して2~3人の歯科衛生士が付くという体制がとられており、大きな歯科診療所になるとかなり大勢の歯科衛生士が雇用されます。

歯科診療所そのものはここ数十年の間に急増しており、過当競争の状態から経営が悪化しているところも多く見られます。

しかし歯科衛生士の求人数は決して少ないものではなく、歯科診療所では必要な資格者であることから安定的な就業状況が維持されています。
経営が悪化している歯科医院に採用されたとしても、歯科開業のセミナーやコンサルを利用することで持ち直す医院もありますので、進言次第で医院を救える可能性もあります。

無資格で勤務ができる歯科助手よりも資格手当で有利な条件となることも多く、女性が子育てなどをしながら勤務をしていくことができる人気の医療資格と言えます。

歯科衛生士としての勤務先は、歯科診療所の他、歯科がある病院や企業、保健所、保健センター、老人保健施設といったところがあります。

ここ近年の大きな動きとして、高齢者向けの在宅歯科診療の増加も見逃せません。
虫歯や歯周病の予防業務ができる歯科衛生士は、高齢者や子供の多く集まる場所での歯科の啓蒙活動にも関わっていくことができます。

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